|
野房の松原 多田良の田んぼ こんな歌もあるほどなので、このあたりには狐や狸がいっぱいいました。 この多田良のある茶屋に「丸山のお玉」という女がいました。 お玉とこの若者はいつしか良い仲になっていました。 「この世で添えないならば、いっそあの世で2人で幸せに暮らそう」 若者とお玉は丸山岬から荒れる海を目がけてまっ逆さまに身を投げました。 翌日、浜の者たちはお玉と大きな狐とがぎゅっと抱き合った亡きがらが磯に打ち上げられているのを見つけて大騒ぎになりました。 「ああ、いつも茶屋に来ていた若者は狐だったのか。 「それにしても可哀想なことをしたもんだ」 村人たちは船形の丸山岬に塚を築き「南無畜生頓証菩提」と書いた塔婆を建て、石の地蔵様を二体彫って供養しました。 この稲荷様の前を花嫁や花婿の行列は通ってはならないと言われていましたが、今はどの稲荷様か分からなくなってしまいました。 |